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キミだけの神様になりたかった

鳴りやまぬ幸福 | きみは泣き顔が良く似合う | 弔いは祈りにも似て | 祈りは罪にも似て | 罪は六花にも似て | きっと誰もが知らぬうちに両手は罪にまみれている | 忘れられないひとがいて、忘れたくないひとがいる | 人に恋をするということ | 振ったさよなら手のひらは | 優しいいたみに溶けて消えた

きっときょうもそらはあおくくもはしろいのでしょう | ぼくにはもう世界のいろを知ることは叶わないけれど | 月が夢見た青い空 | 薔薇に突き立てたナイフ | イコールでは結べない | 望んだのは禁忌なのか赦されない祈りなのか | 君の願いが叶いませんように | 死を教えてくれた貴方 | 憎悪すら心地良かった

残像すら君には残さない | 世界はいつだって君をあいしていたよ | おやすみ、かなしいひと(さよなら、いとしいひと) | 唯一の願いを唯一の祈りを唯一の想いを懺悔のように繰り返して | 涙に濡れた頬は柔らかな嘲笑を形作る | 笑えるほど大人じゃなくて、泣けるほど子供でもなかった | 境界線の向こう側で | 逃げだとわかっていてもすべてを忘れてしまいたかった | 痛んだのは傷痕かそれとも、 | 棺に涙の花束を

ダイアモンドは砕け散る | 彼と彼女と青空と | 甘いあまい極上の愛を | 夢を見るには知り過ぎた | 雪に描いた足跡はいつか溶けて消えるけど | 嗚呼、世界は君色に染まってゆきます | ねえぼくらどこでまちがえたのかな | 途切れた言葉の続きはくだらない偽善で飲み込んだ | さよならを告げたかったのに | 胎動する真実

蒼褪めたアダム | そらのあおはくものしろがたべつくしてしまったよ | 手のひらをすり抜けてゆく | いつかすべてを忘れる日がくるのだろう (嗚呼、そしてきっとそれを死と呼ぶの だ) | 正義だなんて存在しないよ | 答えは決まっているはずなの に | 突き放すという優しさをきみは知らないから | 想いを告げることも殺すことも叶わな い | やさしくてやさしくていとしくて、いたいよ | 消えてゆくのは思ひ出ひとつ


アリスは夢から目覚めない





あの日の約束は何所に消えてしまったのだろう | きみが望んだことだから | かなしくなるほどのやさしさに、どうしようもなくなきたくなった | ベクトルはさよなら | この手に捕らえたいなどと、願ってはいけなかったのに | 心に爪痕 | なきたいふりしてかまってほしかっただけ | さよならのふりしてひきとめてほしかっただけ | さみしいふりしてそばにいてほしかっただけ

ごめんね、ぜんぶうそだよ | この指先もこの熱も届かないと知っている恋なので | 距離を忘れてしまいそう、だ | 最期の言葉は再会の約束 | ねがいたいのはきみの倖せ(願えないのはきみのしあわせ) | 掬う両手は亡くしてしまった | 傍に居たいと、願ったのはそれだけでした | 己を信じるということはつまり君を信じるということ | きみの涙では足りないというのか | 潤む視界にきみの声

このまま泣くこともできず立ち止まったままなのなら、 | この空の切れはしを掴んで手繰り寄せたなら、 | 枯れて散りゆく花びらの中 | 歪む唇 | そして思い出に眠る | 泣きたい温度 | それでもきみのことばにすくわれたきがするから、まだ、 | この世界はいっそ絶望してしまいたいくらいに醜く哀しいものだけど | きみが願うならぼくは何度でもこの手を差し出すから

そこには一欠けらの真実も必要ないの | 僕の願いが偽善と呼ばれるものだとしても | あの声であの音で、泣きたくなるような響きをください | きっと罪なのかもしれない | きみがぼくにねがうかぎり | ねがうしかできない弱虫なの | 明日はきっとサヨナラの日 | 魚は海へ鳥は空へ そしてぼくは、 | 自由に勝る孤独があるか | 時に優しさは残酷過ぎる刃と化す

それでも世界に愛してほしかったんだ | どうしてどうしてどうしてどうして、どうして(こんな結末、) | お願いと云う名の脅迫 | 全て人間の勝手なエゴに過ぎない | 全てを知りたいだなんて我儘は言わないからただ傍で笑っていてほしい | 気付かないでと願うくせに中途半端に伝えようとしてしまう矛盾 | その首元に喰らい付いて言葉を全て奪ってあげよう | その言葉に偽りがないのなら | 真実を見ようとしなかったのは僕だったか彼だったか


触れてしまえばきっと泣き出してしまうだろう





触れた混沌 | 静かなる衝動 | 美しく散らないで(無様にしがみ付いててよ、) | レプリカの星 | 気紛れラプンツェル | 流れ堕ちた流星群 | 剣を胸に、毒薬を唇に | 一夜限りの夢は十二時の鐘とともに | 染まる花弁は赤くあかく | 倖せ過ぎた日々にいまはただ目の前が霞む

君が愛した世界の欠片を僕は戒めの鎖にする | 透明の中に消えゆく | 君なしでは呼吸のしかたすら忘れてしまうくらいに | 花開き想ひ散る | 燃ゆる華炎 昇る哀煙 | わらう屍 | 満月の前日 | 涙が優しく頬を撫でた | 告げた言葉は罪の始まり | 淡い薄紅の夢 | さよならはいえないから(だからすこしだけ、おやすみ )

青春トワイライト | 貴方のその手で終わりを与えて | 必要ない(だけど欲しい) | 色づく世界に祝福を | 墜落カーニバル | イヴの憂い | 終わりは必要ですか | 死にゆく太陽 | 穢れたこの手にそれでも救えるものがあるのなら | 温もりはいつかのきみの手に似ていた

伝う涙もその訳もすべて隠してあげるから(ひとり隅っこで泣かないで僕の腕の中においで) | 中途半端な正義感を振りかざすのはやめてくれ! | 世界のいのりを聴きました | 叶わぬからのぞむのか、望むからかなわぬのか(だからひとは祈るのか) | 願いはうたわない | 押し当てた拳銃、弾丸には愛を | 愛しさでしねたならそれはきっと至福 | いつか訪れるその未来が遠い日でありますようにと | 意味を持たぬ仮定、選び損なった未来 | 叶わぬ願いを託した星はどこへ堕ちて消えたのかしら

一秒前の過去 | 一秒先の未来 | 黒猫は月夜にわらう | 真っ赤なリボンで着飾った最上級の愛をきみに | 無知は罪、故に有罪 | 想いは咽喉を焦がした | 少し、眩しすぎた | 泣いてもいいよ(ぼくも泣くから) | 泣かなくていいよ(ぼくが泣くから) | この声が届いたならと幾度願っただろう


朽ちる白昼夢





叫んだ名は風に溶けて消え去った | 揺り籠という名の牢獄から | あなたの笑顔があたしの喉を潰したみたい、 | 想いを殺してもただ君だけをあいしてた | 閉幕のベルを鳴らそう | きみはぼくを忘れていいよ | 星空に消えた君を探しに | 白煙ノスタルジア | 亡くしたもの | 返答は君次第

声に犯される | 指先でなぞった | 滲んだ文字に託す想い | 恋と呼ぶにはあまりにも残忍で | 愛と呼ぶにはあまりにも儚く | 譲れないものがあるんだ(かみさまにだって、あげないよ) | 世界は物語の始まりを告げた | 描いた白 | この恋にさよならを告げるための準備、を | 余所見禁止命令

大好きだと言っても大嫌いだと言ってもなにも変わらないのだろう きっと | 蝶々遊戯 | 恋病メランコリー | 舌先の解熱剤 | 落ちてきた空 | 逃げ出したシンデレラ | 世界はふたりじゃなくてもいい | 焦がれた冬 | 枯れゆく花はそれでもまだ色鮮やかに咲き誇り白黒にし忘れた写真のように ぽつりと | 雪枯

星の数に届くほどに繰り返すよ | 掠れた声は涙に沈んで、きっと誰にも聞こえないから | ただ永遠に続いてゆく日々だと信じていたかったの、です | 名前もないような曖昧な関係 | 月に隠れて太陽に焦がれた | 小さなちいさな約束に、それでも縋りついていたかったのです | あの日を背に | いつか、の約束 | ひとかけらだけ、届けばよかった ひとかけらだけ、ほしかった | まもりたいと願うたび、自分が無力なこどもでしかないことを思い知る

何度名前を呼んでも振り返ってくれるあのひとはもういない(振り返ってやさしく僕の名前を呼び返してくれたひとは、もう、) | 君が居なくても世界は回る | すきという気持ちだけでただ涙が零れることをしりました | きみが すき を 終わらせて | 忘れないでその手に刻んで | 凍えた薔薇 | 爪先ほどの愛をぼくに | 溶けた銃弾 | 世界はぼくを置き去りにする | 神になど何を祈ることがある


いつかきみにさよならを





その高い場所から何が見えたの | 酸欠の部屋で | 芽吹くは誓いの花 | ほら唇が無くなってしまうよそんなに噛みしめたら、 | この恋の終わりに | 届くまで何度でも告げよう | 好きな理由と嫌いな理由 | ハルジオンは風に舞う | 無邪気な無慈悲 | かけがえのない君へ

ただ、好き | 巡り巡って、またひとつの夏がくる | 出会いの先に待っているものがたとえ避けられない別れだけだとしても、 | 触れた指先がまだあつい気が する | みんな一緒に笑える世界なんてない、誰かは何処かで泣いてるんだ | 一方通行な両想い | 憧れのきみ | 一番星にはなれなくとも | 叫ぶべき名を知らない | 世界を構成するすべて

理不尽な選択肢 | 崇拝にも近い憧れを抱いていたさいごの 夏 | 掴んだ手のひらに一片でも残るものがあればいい | 祈りなどいらない | そして暗転する世界 | キスの代わりに銃弾を一発、あげるよ | 甘く苦くどうか僕を蝕んで | 星を掴む手 | 好きでごめんね 愛してごめんね | 枯れた花言葉

信じもしない神に祈りを捧げた | 声には出さず告げた言葉 | 秘めたる決意 | きみの笑顔のためにはぼくの涙がひつようだった(そう、たったそれだけのこと) | だけどいつか きみのしあわせを心から願えるきれいな恋にできたら、いい | 逃げ出した楽園 | 運命の歯車なんて壊してしまえばいい | くだらない日常のちいさな倖せ | 木の下に埋めた約束 | エンゲージリングはいらない

みずたまりと泣いた空 | 君の恋を愛すことできれいな僕になりたかった | 零れ堕ちた想いの行方 | ポケットに錠剤 | 誰よりだれよりしあわせになって ね(きれいな祈りではないけれど) | モノクロの世界にこぼれた絵具 | せめて救えるこの一握りだけでも、と | 触れたからだと離れたこころ | この髪の毛一筋すら残して逝くことは叶わないけれど | 骸骨が唄うラブソング


白紙のラブレター





想うことすら赦されず | 其の名に願う | いちばんは君のもの | 僕だけの知る こと | 迷走する決意 | 指先の花 | 不変だと信じて疑わなかったもの | 気付かぬふりをしていたのに | 死神の鎌が首を擡げた | 僕らだけの真実

色とりどりの混じる先 | 眠れぬ夜と君のぬくもり | 薬指の硝子の指輪 | ぼくがいる きみがいない | 星屑のあめだま | 何処か遠くを見つめる貴方の目線の先に今は居ない筈のあのひとの姿が見えた気が した | 瞑想レクイエム | 手を伸ばせば触れられる距離 なのに如何して貴方はこんなにも遠く遠いのだろう、 | 星散の夜 | 復讐の果ての未来に誰のしあわせを見たの

君へ送る恋文は決して届かぬようびりびりに引き裂いて | 色のない世界、君とふたり | 呪うよ、かみさま | たとえば私は貴方の笑顔のその一欠片にでもなれたのでしょうか | 君だけが僕の真実 | 偽物の愛を囁いて | 泣いても叫んでも喚いても | 死にたいわけじゃない、ただ消えてしまいたいだけ | だいきらいよ、あんたなんて(だいすきよ、だからきづかないで) | 生き延びる覚悟、そのための理想論の犠牲

今更の台詞と哀しい誘惑 | そして世界は鼓動を止めた | コンペイトウを空に散らせた | 君の声で僕を呼んで 僕の名に命を与えて | 距離、3センチ | 指先の奏づ音色 | またひとつ つながりがきえてしまうきが して | 純情カタルシス | 君に告げる別れ | 僕が僕で在るために

憎悪のなかに揺れる哀しみ | 人差し指を唇に押し当てるそのしぐさ | 君だけのもの 僕 | 散る雪の如く | 義務と意志の狭間にて | 君は一人先へ進んでしまって、けれど僕はここから動けずにいるのです | 知らないふりを続ける限り傍に居ることが許されたの | 強がりなヒーロー | 死神の口づけ | 星の瞬きに耳を澄まして


神様、まだ貴方のところへは行けない





重く儚く | 堕ちてゆく | 道化師のワルツ | 君が足りない | 道を違えた僕たちは | 踏み出せない一歩 | きっと僕は知っている(この先を結末を君が云うであろう言葉を) | ちっぽけな勇気 | くらり、眩暈 | 永遠のアリス | おままごとな日々

不確かな感情 | 疑問符の羅列 | 永遠の約束(嗚呼、果たされることはないけれど) | 不器用な告白 | 実現不可能な理想論 | 綺麗事だと言われても | 知っていたよ | 瞼を閉じれば君の幻影 | 宛先を失くした手紙 | 赦されるなら、と、(願ってしまった)

この小さな部屋でこの狭い世界でこの箱庭の中で | 昨日の僕から明日の君へ | 変わることのない想いを贈り ます | 解けた指 | 鼻先に君をからかうキスを落とした | ぜんまいじかけの運命 | 背中合わせの恋 | ふたつの影は寄り添うように | 偽物の星空を見上げて | 世界は濁った透明のいろをしていた

ねえ神様 例えばあの人を想うことが罪だと言うのならあたしは喜んでその咎を担いましょう | 脆い足枷 | 君が僕を忘れても | 失うことを怖れて手放したんだ | はじまりのおわり | 影追い | 曖昧な決別 | 終わらぬ願い | 永遠の忠誠を誓う口づけを | それもひとつのこうふくのかたち | 歪めた未来

君と同罪 | 惑星とメヌエット | 片割れのぼく | 傀儡の語り | 忘れていた目的 | 君に届きますように | 神さまの願いごと | 僕らなりの信頼の証 | 片恋フラグメント | そしてきみは嘲笑う


六等星の名前





まだ見ぬ世界に想い馳せ | 僕が在るのは君が居たから | ひとつ ひとつ 拾い集めた | 唯、只管二 君ヲ想フ | 作られた筋書 | 死への仮眠 | 大切なひとへ、ありがとう | てのひらで発熱 | くちびるで火傷 | ゆびさきで発作

世界はまるで嘲笑うかのように | 音の無いうた | 泡に溶けて消えた恋 | 噎せかえるような白煙の向こう側に、ただ眼を瞑っては思い出すだけ 禁断の赤い果実 | 背中しか知らない | 泣けないぼくら | しあわせのまほう | 出来損ないの神様 | 終焉の鐘の音

変わり往く季節に身を委ね | 相も変わらず | 君の欠片 | 罪の烙印 | こんなにも近くに答えは存在していたのに | 存在理由を教えてよ | 気づかず裾を握り締めた | くだらない宝物 | 小さな愛しさ | 花満ちる棺に眠る | 横たわる月 | またあした(そう云って別れた午後) | さようなら(そして眠りについた明け方)

繰り返される過ちと | その唇で紡がれる拒絶の言葉 | 腕一杯に造花の花束 | 矛盾する思いを抱え | 十字架に捧ぐ懺悔 | 何も知らないきみ、嘘を吐くことに慣れ過ぎたぼく | 誰が為 | 唯一の、 | 数多の思いが交差する | そんな言葉、いらない | 望む答えは返さない

不揃いなアルペジオ | 中途半端に愛してる | 出鱈目なマザーグース | 泣きむしな君へ 忘れられた僕より | 愛の意味を僕は知らない | 泣きそうに歪められた微笑みに | 枯れた花の雫を飲み干してそっと君への弔いに | そうして世界が終わるとき | きみはあのとき、何て言おうとしてただろう | 月が僕だけに告げた


硝子の靴は割れてしまった